2017年5月15日月曜日

平成29年4月28日。金曜日


2月、3月は降りかかる仕事や花粉攻勢のため、山の話はタブー状態で過ごすことになっていました。...が、さすがに3か月連続の山無しは精神状態に悪いと言うことで、近くの山へ向かうことに。

地理的には近場の箱根がベストかなと、体にも心にも優しそうな山を選ぶことに。
久し振りにバス、電車の登山を中心に考えスケジュールを作成。

当日、自宅前からバスに乗りJR最寄り駅から登戸へ。小田急に乗り換え小田原から箱根登山鉄道で湯本へ。そこで箱根登山バスに乗り換え、畑宿バス停前で下車。この間約2時間半の道中。車で来れば半分以下の時間で来られたのに、と一寸後悔も...。


畑宿バス停前は、箱根街道歩きの小団体や、課外授業の小学生や外国人旅行者で一杯。
畑宿は箱根寄せ木細工の発祥地とかで、展示場のある立派な建物が並んでいる。

ここで大問題勃発。お昼の食事を買い忘れた...と言うより乗り換えの連続で待ち時間が殆ど無く、食事のことをスッカリ忘れていた。

近くのお店に聞いてみたが、食料を販売している店は全く無いとの返事。

仕方がないので、行動食と水で凌ぎながら、最終地点の小涌谷駅を目指すことになる。
今回は名所、旧跡を巡りながらの登山になるので、途中に食べ物屋くらいあるのでは、と淡い期待を持ちながら出発。(無駄でした...)


ダラダラの坂道を登り始めると、道端でシャガの花の小集団に歓迎される。夫婦桜に目をとめながら箱根新道に別れを告げ第1目的の、鷹の巣山(834m)への山道へ歩を進める。


石ころが邪魔になる細い道を登り、ミニミニ岩場やロープ場を越えると、本日の第一オプション「飛竜の滝」が現れる。

昨年訪ねた「西沢渓谷」程ではないが、ナカナカ見応えのある飛竜と呼ぶのにふさわしい絶景を楽しむ。


その後ヤヤ急登を進むと、私の大嫌いな長ったらしい階段坂が現れる。登るしかないのでエッチラオッチラと登り進むと、自然公園のように小さな花々が咲きそろう広い道に変わっていく。


進行方向には街路樹のように椿の花が咲き誇り、コジュケイのカップルが顔を見せる。
程なく進み、エッ!着いたの?と一声発すると同時に呆気なく鷹の巣頂上に到着。先着のカップルが休憩をしている。


私達もここで、休憩をとり、ビスケットの昼食(貧)。もともと2人とも少食なので、ナントカ腹八分目にはなったみたいだが...。

見晴らしはマアマアで、木々の隙間から双子山と駒ヶ岳がチラリチラリと見え隠れする。
休憩20分ほどで第2目的の浅間山(802m)を目指して、下山開始。


小涌谷分岐の鞍部からひと登りすると、浅間山の頂上横に到着。あえて頂上横と書いたのは、本当の頂上は更に右へ30メートルほど行った所にあるから。頂上横から頂上は広々とした原っぱ状態。


もし浅間山に行かれたら、地形にだまされないように十分注意して下さいね。

この頂上には本当に全く何も無いので、一息ついたら先ほどの鞍部に戻り、本日の第2オプション「千条・チヒロの滝」へと下りの道を取る。


暫く進み、落葉樹林に入ると目的地はもう間近。千条の滝は小涌谷駅から10分ほどの距離にあるため、観光のおば様達と行き違う。


で、滝の印象は....。マッ、行って見て下さいな。


小涌谷駅からスイッチバック方式とかの、下りたり登ったりを繰り返す電車で湯本駅へ。湯本駅~小田原駅へ。小田原からは小田急の事故もあり、JR急行で帰途へ。

帰りは始発だったため座って、居眠りしたまま帰れたけど、往路は1時間半近く立ちっぱなしで本当に疲れました。

早朝ならすいているみたいだけど、早起き出発は苦手だし、どうしたものかと思案投げ首の登山初心者です。

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外伝:5月11日、木曜日。

美パートナーの運転手として奥多摩、御岳の岩登りに同行。
平日なのに、巨大な座布団を抱えた「岩人」達が、ワラワラと湧いていたのにビックリ。大きな岩陰で、新緑と川の流れる音を子守歌に、暫し待ち昼寝を楽しんできました。
因みに美パートナーは久し振りの岩挑戦で、両手の平を傷だらけにしながらも、不適な笑顔の時を過ごしていたようです...。笑

2017年2月12日日曜日

御前山~馬立山~富士急田野倉駅~大月駅の半縦走

平成29年1月26日。木曜日


ここのところ丹沢方面に足が向いていたので、中央本線沿いの低山(何故か、中級者向きと書いてあった意味が最後にわかりましたが)をピックアップ。標高もほとんど無いしこれなら大丈夫と安易な気持ちで出発。


ナンダカンダあって...,大月駅の近くに駐車したのが9時40分。47分発には間に合わないので大月駅10時4分発で猿橋駅着。予定より1時間遅れの到着となってしまった。

2年前、登山を始めたばかりの何も知らない状態で、死にそうになりながら頂上に立った百蔵山を背中に、雪の残る車道から登山口へ進入。

本日は、御前山~馬立山~富士急田野倉駅~大月駅の半縦走を、心も軽く、楽しく行う予定だった...が...。そうはいかなかった。


登山口の階段から、道は早くもアイスバーンとなっている。昨年来愛用しているチェーンスパイクを装着。ジャリジャリと音を立てながら登り始める。




1年ぶりの雪道登山。これをやりたくて寒い中をやってきたのだ。落葉樹林の尾根道をトットコトットコと登って行く。






途中「往復10分」の神楽山(674m)に立ち寄り、予想以上の結構な急坂や岩場を乗り越えて御前山(730m)頂上に到着。



頂上は展望絶景ポイントで、富士山や周囲の山々がその美しさを競いかけてくる。ただビューポイントの岩場一歩先は、断崖絶壁となっているので要注意です。断崖オタクの私も、体を乗り出して覗き込んだ途端吸い込まれるような目眩を感じたほどですので。

ここまで来れば、後は馬立山(797m)を越えて駅に向かうだけ...。楽勝、の筈だった。




九鬼山方向の道標に導かれ、相変わらず現れる急坂や急岩場を時には4本足で乗り越え(いえいえ、ここの区間は大岩の横を巻く道が細かった以外、結構なだらかで歩きやすい道だったよ♪by相方(*‘ω‘ *))、菊花山への分岐を通り過ぎながら歩いてくると、ウヌッ!!道がない。

氷の岩壁が目の前にドカーンと立っているだけ。少なくともその時の私にはそうとしか見えなかった。先回のシダンゴ山で体験した、道が無くなる恐怖トラウマが体中に押し寄せてくる。

引き返そうかと思ったが、脱高所恐怖症初心者の美パートナーが、凍りついた急坂、急岩場を下りていくのは返って危険で難しいのではと言う...。


そこで先ず意を決した美パートナーが、私にとってはアイガー北壁のようにしか見えない氷の岩山坂を、岩虫のようにジワリジワリと登って行く。

オッ!!結構やるジャンと人ごとのように感心しながら見ていると、ここから巻いて行けば上がれるよー!!と大声が聞こえてきた。


後がないので、前へ行くしかない。で、スパイクを踏み出すと、ジャカッ、ジャカッと小気味よい音がする。

小仏峠の狸をまね、スパイクの音に浮かれて登っていくと美パートナーが怪訝な顔で待っている。

『普通の登りより、楽そうにみえたけど』。私もそう思いながら登ってきたけど、人生滑ってばかりで来たので,滑るのには強いのかなと納得。w


そこでは、進行方向左側に滑落必死の断崖を意識しながら、足幅しかない程の木の根っこと、岩の隙間に靴の片方を乗せてようやく安全な平坦地に軟着陸。


そして数分歩き後、馬立山の頂上標識発見。ここでようやく恐怖が消えていくのが実感できました。



思いがけない冬山の抵抗で、下山予定が大幅に遅れているため、下りは札金峠経由の田野倉駅行きを断念。近道となる尾根道直進を選択。



この道はあまり人が通らないためか、踏み後も薄く道を辿るのが不安だったが、所々の樹木に巻かれている白いテープを丁寧に拾い、更に美パートナーの的確な地図読みで迷うことなく反対側の登山口に降り立つことができた。なお下山途中、植野山(667m)に立ち寄り4山ミニ縦走達成。


次の電車まで25分ほど待ち時間がてきたので、駅前の小さな広場で日なたぼっこ。

そこへ高川山から降りてきたという、ベテランぽい山マダムのお二人も凍結に悩まされ怖い思いをしたとお話しされていました。


暖かい陽射しの中のんびりしているうちに、やって来た15時14分発のカラフルで楽しい機関車トーマス号に乗ることができました。

このコースは、ガイドブックによると低山ながら中級者向きとあったが、成る程凍結、降雪時には全く状況が変わることを十分身に浸みて学習させてくれました。

美パートナーが事前に、地図やブログ等で徹底的にコースを調べ上げておいてくれたため安心してコースを辿ることができたが、事前調査はやり過ぎるほどやるのが正解と思います。


それと当たり前ですが、この季節、山はとても寒いです。当日の最低温度は0度。手袋2枚重ねでちょうど良いほどでした。

そして風裏を外れた尾根道で、時折轟音を伴い駆け上がってくる強風は体を揺さぶり、ヒタスラ冷たく、恐怖さえ感じさせてくれました。

で、さて、次はどこへ行こうかな....w  
懲りない奴 汗

2017年1月7日土曜日

シダンゴ山 迷走


平成28年12月21日、水曜日。

東名高速、大井松田インターチェンジ。


つい5日前にはこのインターから、左へ、左へと進み「矢倉岳」に向かったが、今回は右へ、右へと進んで約10キロ。寄(やどりぎ)バス停前の、寄(やどりぎ)自然休養村センターの管理人さんにお断りして所定の場所に駐車。


澄み渡る青空の中、目の前に今回の目的「シダンゴ山・758m」が見える。宮地山・512mは、下山の途中にミニ縦走で立ち寄ってみる予定。


駐車場を午前9時30分に出発してすぐ、中津川に架かる大寺橋を通過。この橋の中程に「童謡を奏でられる装置」がついているので、チョット遊んでみると面白いですよ。

橋を渡り、集落の中を通りガイドブックを頼りに、いつものようにテクテクとシダンゴ山へ向かう。


一寸キツメのダラダラ坂を上り詰めると、なだらかな山道が始まる。ガイドブックの地図に従い、登ったり、Vターンしたり、鹿除けの柵を通り抜けたり、倒木をかいくぐり、小さな沢の石橋を渡り、30分ほど進んだ所で、信じられないことに突然パッタリと道が無くなってしまった。




前方の超超急斜面の笹藪を無理矢理越えれば、頂上へ進め無くも無いようだが...と、美パートナーと思案投げ首。

こんな時無理をすると、お定まりの遭難になってしまうかも。

遂に勇気をふるって、元来た道を出発点に引き返すことに決定。

この決定が正しい決定であったことが、帰宅後ガイドブックを調べてハッキリしました。
ナント!!ガイドブックの地図が完全に間違っており、私達は間違った道をガイドブック通り、正しく!進んでいたのです。

出版元に苦情の電話を掛けておきましたが、出版済みであり訂正はできないとの返事。
「ブルーガイド山旅ブックス 丹沢・箱根 日帰り山あるき」2015年9月25日、初版第1刷発行、を利用している方がいましたら、シダンゴ山のページには十分気をつけて下さい。


サテ、往復1時間かけて山道を上り下りし出発点に帰還。

今回はこのまま帰宅しようかとも思ったが、シダンゴ山~宮地山は往復3時間の行程。現在の時刻は11時。2時30分には駐車場へ戻ってこられる計算になる。
折角ここまで来たのだから、再挑戦、行って見るか!
今度は集落内の標識に素直に従って歩いて行くと,なるほど超初心者向けの楽しい低山コース。



途中、ここは初心者向けじゃないね、と息を切らしながら登る場所も何カ所かあるが、気がつくとアセビの潅木群に囲まれた広めの頂上に到着。


先着の10人くらいの男女混合の団体さんや4人組の仲良しマダムさん、一人旅の山ムッシュ等に挨拶し、しばしの間周囲の眺望に見入る。


手前の低山に、遠くの富士山が相似形で並びかけると言う、初めて見るユーモラスな富士山の姿をパチリ。

一息ついた所で、サーモスに入れて暖めてきた、美パートナー手作りのカレーライスとスパイスカレーを堪能。山で食べると、何でも美味いのが楽しみの一つであることに変わりはない。



体力の戻った所で、ここから45分ほどの宮地山へ向かって出発。


安全な道が続くが、いったん舗装道路に飛び出た先で、とんでもない方向へ進んでいることに気がつく。振り返ってよく見ると、通り過ぎてしまった鉄塔の横に、小さく道標らしきものが見える。
ここは鉄塔の横を行く、では無く、鉄塔の下をくぐって行く、のが正しいルート。
そうとは知らず、ついつい勢いで通り過ぎてしまっていた。

モチロン、ここでも地図読み得意の美パートナーが「方角が大きくずれているようだよ」と、疑問を持ったおかげで軌道修正ができたのです。
地図読みは絶対にポイント、ポイントで確かめながら実行することが大事と、今更ながらに痛感。



さて山道を順調に進み、小さな鞍部から5分ほど登り返して宮地山頂上に到着。狭くて何も無く、撮影ポイントに苦労するほど。標識をバックに証拠写真を撮ると直ちに下山開始。


枯れ葉に覆われた山道をガッサ、ガッサと踏みしめて歩くのが大好きな「枯れ葉山道オタク」の私。宮地山からの道中は本日のハイライト。
まるで夢の国を歩くような、全山枯れ葉の道が続いている。夢よこのまま覚めないで!!


枯れ葉の海に酔いながら、樹林帯をジグザグに下りて茶畑の見える丘に立つと駐車場が見えてくる。

帰り道、中津川に架かる大寺橋の「童謡を奏でられる装置」でヒト遊び。童謡を見事に演奏しきった美パートナーも、満足顔でピースサインでした。

なおシダンゴ山頂上にある、石碑を良く読んでおくと「童謡を奏でられる装置」で流れる曲が選ばれた理由が分かりますので、念のため。ヒントは、仙人、馬、石の足跡、です。笑

そして「シダンゴって何?」って、聞かれた時のための説明も石碑に書かれています。

今回は2つの山を登るつもりが、道迷いUターンのおかげで、3つの山を登ったような結果になりました。

これで今年は登り納め。登山回数が増えると共に、危ない場面遭遇も増えてきたようです。
来年はモット、モット慎重に山と向き合うことを心がけることにしなければと、自分に言い聞かせ、生涯50回登山を目指します。